テストステロンを増やす亜鉛を含む食材や推奨摂取量を解説

テストステロンを増やす亜鉛を含む食材や推奨摂取量を解説

亜鉛は生命活動の維持を主にテストステロンの分泌や男性の生殖機能に有用な影響を与える栄養素です。男性ホルモンと亜鉛の関係性による臨床試験では多くの効果が分かっています。本記事ではテストステロンを増やす為の亜鉛を多く含む食材や推奨摂取量を詳しく解説しています。

この記事でわかること

・テストステロンが増えた亜鉛の効果
・亜鉛が多く含まれる食材
・亜鉛の推奨摂取量

・健康被害が出る亜鉛の過剰摂取量
・亜鉛の吸収を阻害する栄養素

目次

亜鉛(Zinc)とは

亜鉛は必須微量ミネラルに分類され体内で生成することができない健康維持に重要な栄養素です。主に骨格筋、骨、皮膚、肝臓、脳、腎臓に含まれ体内に約2g程度存在します。亜鉛の役割はタンパク質の構造維持、酵素の補因子、シグナル調整因子とされます。

日本の献立が欧米化、インスタント食品化が進み日本人の2~3割が亜鉛欠乏状態で注意喚起されています。さらに亜鉛は腸管からの吸収率は30%と低いうえに穀物や食物繊維など亜鉛の吸収を阻害する食材もあるため意識して摂取することが大事です。

テストステロンが増えた亜鉛の研究結果

亜鉛の欠乏は世界中でも蔓延しています。亜鉛の欠乏は男性の性腺機能低下症と関連しているとされ様々な研究が行われています。亜鉛を摂取してテストステロン値が増えた研究をご紹介します。

グルコン酸亜鉛の摂取でテストステロンが増えた

健康な男性40名を対象に食事による亜鉛摂取を制限し、亜鉛欠乏症の60µg/dL未満の限界値にし血清中のテストステロン濃度を計測しました。その後3~6か月間にわたりグルコン酸亜鉛を日々459μmol摂取し続けました。

亜鉛を制限された男性は亜鉛の濃度の低下とともに血清中テストステロン濃度も低下しました。またグルコン酸亜鉛の摂取を6か月続けた男性群は血清中のテストステロン値は向上しました。

グルコン酸亜鉛とは

グルコン酸亜鉛とは食品添加物で栄養強化剤として食品やサプリメントに使用されている亜鉛です。グルコン酸亜鉛は保健機能食品として使用される場合は1日分の摂取量を15mg以内と定められています。

亜鉛の摂取によりテストステロンが増え精子数が増えた

5年以上継続して特発性男子不妊症の患者37名を対象に亜鉛を摂取してもらうと血清中テストステロンとジヒドロテストステロンが上昇し精子数も増えた研究結果があります。そのうち6名の妻が3か月以内に妊娠し、3名の妻が2か月以内妊娠しました。

亜鉛と筋トレの併用によりテストステロンが増えた

ロシアの研究で40名の男性を対象に「1.亜鉛を投与せず運動もしない群」「2.亜鉛を投与し運動しない群」「3.亜鉛を投与し運動をする群」「4.日常的から運動を行っているが亜鉛を投与しない群」の4つのグループに分けて亜鉛と筋トレとテストステロンの関係性の研究が行われました。

2と3の群には1日体重1kgにつき2.5~3mgの亜鉛を摂取してもらい、3と4の群は6週間にわたり1回60~90分のウエイトトレーニングを週4回行ってもらいました。

結果、亜鉛を摂取しトレーニングを行った3の群が有意にテストステロン値の向上が見られました。亜鉛摂取するだけより併用して筋トレを行った方がテストステロン値は向上することが分かりました。

他にも亜鉛と男性ホルモンの関係性の研究はありますが、多くの研究で亜鉛はテストステロン値に関係していることが判明しています。

テストステロンを増やす亜鉛が含まれる食材

テストステロンを増やす亜鉛が多く含まれる食材は魚介類、肉類、藻類、野菜類、豆類、種実類などがあります。

亜鉛の含有量ランキング

亜鉛を多く含む食材のランキングをご紹介します。動物性たんぱく質が上位を占めます。

順位食材亜鉛(mg)
第1位牡蠣/生14mg
第2位カタクチイワシ7.9mg
第3位かぼちゃの種/いり/味付け7.7mg
第4位豚/肝/生6.9mg
第5位いり胡麻5.9mg
第6位牛/もも/生4.5mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)※可食部100gあたり

テストステロンを増やす亜鉛の推奨摂取量

亜鉛と男性ホルモンや筋肉の関係性を調査する臨床試験の多くは亜鉛摂取量を1日30mgとしています。亜鉛が不足している方は基準として30mgを摂取するように意識してみるといいですね。

健康被害が出る亜鉛の過剰摂取量

アメリカの女性を対象に食事からの亜鉛の1日の平均摂取量10mgに追加して亜鉛サプリメントを1日50mg摂取を12週間継続した臨床試験(1日の摂取量合計60mg)で血清HDLコレステロール(善玉コレステロール)の低下、約10週間の継続は貧血、赤血球中のSOD(抗酸化作用をもと酵素)活性の低下など引き起こしています。

日常的な食事から亜鉛を約10mg摂取していると考え、サプリメントから補う時は亜鉛の種類、含有量に注意して選ぶようにしましょう。

亜鉛サプリメントで1日40~50mgの摂取量はやめましょう。

胃潰瘍の治療薬に使用されるプロマック®は亜鉛が含まれるので食事やサプリメントから意識してとると過剰摂取になる可能性があるため服用されている方は医師に相談しましょう。

亜鉛の過剰摂取による副作用

亜鉛の過剰摂取による副作用は下記になります。

・頭痛
・吐き気
・下痢

・血清HDLコレステロールの低下
・貧血
・赤血球中のSOD(抗酸化作用をもと酵素)活性の低下

テストステロンが増えるからと言って過剰に摂取しすぎると健康被害がでるので上限量を守り摂取しましょう。

亜鉛の摂取目安量(日/mg)

平成22年の国民栄養・健康調査では成人において食事から亜鉛の摂取を1日平均で推奨摂取量の7~8割しか摂取できていない現状があります。

年齢男性(mg/日)女性(mg/日)
18~29歳11(耐容上限量40)8(耐容上限量35)
30~49歳11(耐容上限量45)8(耐容上限量35)
50~64歳11(耐容上限量45)8(耐容上限量35)
65~74歳11(耐容上限量40)8(耐容上限量35)

また亜鉛は腸管からの吸収率が30%と低いうえに、一部の栄養素と結合し吸収が悪くなりがちです。

亜鉛の吸収を阻害する栄養素

食事から亜鉛を摂取するときに亜鉛の吸収を阻害してしまう栄養素や排出を促進する栄養素も存在します。穀類、トウモロコシ、米などの主食に含まれるフィチン酸は亜鉛の吸収を阻害していまいます。また鉄分のサプリメントと亜鉛を一緒に摂取すると亜鉛の吸収を阻害します。

鉱物中や土壌中など天然に含まれる重金属のカドミニウムも亜鉛の吸収を阻害します。

・フィチン酸
・鉄
・カドミウム
・カルシウム

・ポリリン酸

亜鉛の吸収を高める食材(栄養素)

亜鉛の吸収率を高める栄養素をご紹介します。亜鉛の吸収率を高める因子の研究で大豆食品に含まれる大豆サポニン(ソイサポニン)が亜鉛の吸収促進する効果があることが分かりました。また食事に含まれるたんぱく質は亜鉛の吸収を促進しますが、牛乳から脂肪とホエイを取り除いたガセインは亜鉛の吸収を阻害します。

・大豆(ソヤサポニン)
・クエン酸
・ビタミンC
・アミノ酸(ヒスチジン、メチオニンなど)

ヒスチジンやメチオニンなどのアミノ酸や有機酸(クエン酸)は亜鉛の吸収を高めるので亜鉛サプリメントに使用されます。

まとめ

日本人は欧米と比べても日常的に亜鉛摂取量が少なく亜鉛欠乏症などによる味覚障害が発症しています。男性力を上げるテストステロンの分泌だけではなく健康維持に重要な栄養素です。日本人は動物性たんぱく質の摂取が少ないため亜鉛が不足になりがちです。意識して食事から摂取し、不足しがちな分はサプリメントから補うようにしましょう。

【参考文献】
Zinc status and serum testosterone levels of healthy adults
Effect of Zinc Administration on Plasma Testosterone, Dihydrotestosterone, and Sperm Count
Dietary factors influencing zinc absorption
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

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