男性の妊活を成功させる為の摂るべき栄養素6選

男性の妊活を成功させる為の摂るべき栄養素5選

世界の約15%が問題を抱えている不妊症。不妊症の原因は男性側にも約40~50%あると言われています。

妊活は夫婦の問題であり、男性として妊活を成功させるためにできることを積極的に行わなければなりません。

本記事では論文のメタ分析で総精子濃度が増加した栄養素を詳しく解説します。

メタ分析とは複数の論文の結果から統計した信憑性高い研究分析結果です。

目次

男性の妊活で精子濃度が増加した栄養素

栄養素、栄養補助食品、食品が精子の質に及ぼす影響を評価した論文28種に基づいた精子の濃度が向上した栄養素を6つ解説します。

・セレン
・葉酸
・亜鉛
・オメガ3(n-3)脂肪酸
・コエンザイムQ10
・カルニチン

セレン

セレンは総精子濃度が増加した研究結果があります。

セレンは、体内で過酸化脂質の分解にかかわる抗酸化酵素の一部です。その強力な抗酸化特性から、老化やがん予防に効果があると注目されています。特に、ビタミンEと組み合わせることで、脂質ラジカルの発生を抑制し、その働きがさらに引き出されると言われています。

セレンは消化器官からの吸収率は50%と高く通常の食事をしていれば不足することはありません。必要量もわずかでサプリメントから摂取する場合は過剰摂取になる恐れがあるため注意が必要です。

メタ分析で比較された28件のうち8件が抗酸化作用があるセレンを評価しています。

セレンを多く含む食材

セレンは藻類、魚介類、肉類、卵黄などに多く含まれております。含有量の多い食材は下記になります。

食材セレン
かつお節320μg
からし粉290μg
かつお節/裸節240μg
ぶた/腎臓/生240μg
牛/腎臓/生210μg
あん肝/生200μg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

※可食部100gあたり

セレンの摂取目安量

セレンを含む食材を意識して摂取していれば不足することはありませんが、長期にわたり過剰に摂取すると吐き気、嘔吐、下痢、脱毛などの有害な影響がでます。

医師の処方がない限りサプリメントなどから補助的に摂取する必要はないといえます。

年齢男性女性
18~29歳30(耐容上限量450)25(耐容上限量350)
30~49歳30(耐容上限量450)25(耐容上限量350)
50~64歳30(耐容上限量450)25(耐容上限量350)
65~74歳30(耐容上限量450)25(耐容上限量350)
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に作成

葉酸

葉酸と亜鉛の同時摂取により総精子濃度が増加した研究結果があります。また葉酸単体の摂取でも健康体な不妊症の男性に1日5mg摂取した事で精子の形態が改善されて研究結果があります。

葉酸はビタミンB群に分類される水溶性ビタミンです。自然界に存在する天然の葉酸はプテロイルモノグルタミン酸で稀にしか存在しません。我々が摂取するのは食事性葉酸でポリグルタミン酸型になります。

葉酸を多く含む食材

葉酸は、藻類、肉類、し好飲料類、野菜類、卵類、乳類、豆類などに多く含まれています。

食材葉酸(μg)
焼きのり1900μg
鶏/肝/生1300μg
牛/肝/生1000μg
豚/肝/生810μg
乾燥わかめ440μg
枝豆/生320μg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

※可食部100gあたり

焼きのりで葉酸を1日最低240μg摂取するのであれば5枚程度食べる必要があります。

葉酸の摂取目安量

健康を維持し葉酸欠乏を免れるには1日下記の表通りに摂取することが望ましいとされます。

年齢男性女性
18~29歳240(耐容上限量900)240(耐容上限量900)
30~49歳240(耐容上限量1000)240(耐容上限量1000)
50~64歳240(耐容上限量1000)240(耐容上限量1000)
65~74歳240(耐容上限量900)240(耐容上限量900)
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に作成

亜鉛

亜鉛は総精子濃度が増加した研究結果があります。亜鉛の精子中の濃度が極端に低い男性群は亜鉛を摂取すると精子の数が増加する傾向にありました。また精子濃度が正常でも精子運動性が低下している男性群は亜鉛濃度、総量が低い傾向にありました。

亜鉛は骨格筋、骨、皮膚、肝臓、脳、腎臓などに体内に約2,000mg存在しますが加齢とともに生産量も減少します。

過剰に摂取しないように食材やサプリメントから補いましょう。

亜鉛を多く含む食材

亜鉛は魚介類、肉類、藻類、野菜類、豆類などに多く含まれます。

食材亜鉛(mg)
牡蠣/生14mg
カタクチイワシ7.9mg
かぼちゃの種/いり/味付け7.7mg
豚/肝/生6.9mg
いり胡麻5.9mg
牛/もも/生4.5mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

※可食部100gあたり

亜鉛の摂取目安量

亜鉛は通常の食事では不足することがありませんが、亜鉛が多く含む食材ばかり摂っていたりサプリメントを取り過ぎると過剰摂取が起こる可能性があります。

年齢男性(mg/日)女性(mg/日)
18~29歳11(耐容上限量40)8(耐容上限量35)
30~49歳11(耐容上限量45)8(耐容上限量35)
50~64歳11(耐容上限量45)8(耐容上限量35)
65~74歳11(耐容上限量40)8(耐容上限量35)
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に作成

※可食部100gあたり

オメガ3(n-3)脂肪酸

n-3系脂肪酸は精子数、総精子濃度が増加した研究結果があります。

脂質の中でも良質な脂質と言われる「多価不飽和脂肪酸」のn-3系脂肪酸は必須栄養素です。DHAを1日720mg、EPAを1日1120mgの摂取で総精子数、濃度、精子運動率、形態に有意に改善が見えました。しかし精子量や血清性ホルモン濃度には影響がありませんでした。

n-3系脂肪酸はα-リノレン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ドコサペンタエン酸に大別され、体内で生成することができず食材から摂取する必要があります。

オメガ3(n-3)脂肪酸を多く含む食材

n-3系脂肪酸は魚に多く含まれます。また植物油にも含まれています。

n-3系脂肪酸の含有量が多い食材は下記になります。

食材n-3系
さんま(皮なし、刺身)6.92
鯖(開き干し)6.78
鯖(焼き)6.50
しめ鯖6.03
くろまぐろ 脂身(生)5.81
鮎(焼き)5.80
みなみまぐろ 脂身(生)5.01
ぶり(焼き)3.73
たちうお(生)3.15
えごま油58.31
あまに油56.63
引用:脂肪酸第2章油脂類 脂肪酸第2章第1表魚介類

※可食部100㎎あたり

オメガ3(n-3)脂肪酸の摂取目安量

n-3 系脂肪酸の食事摂取基準(g/日)は下記表となります。

年齢男性女性
18~29歳2.01.6
30~49歳2.01.6
50~64歳2.21.9
65~74歳2.22.0
※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に作成

コエンザイムQ10

コエンザイムQ10は精子数、総精子濃度が増加した研究結果があります。コエンザイムQ10の研究では1日200~300mgを摂取し続け6か月以降に精子の運動量が改善されています。

コエンザイムQ10はユビキノン及びユビデカレノンと呼ばれる脂溶性のビタミン様化合物です。体内でも生成されますが加齢とともに生成量は減少します。

コエンザイムQ10を多く含む食材

コエンザイムQ10は動物性食品に多く含まれます。

食材コエンザイムQ10(mg)
6.4mg
4.3mg
ピーナッツ2.7mg
烏賊2.4mg
ブロッコリー1mg
ほうれん草1mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

※可食部100㎎あたり

精子の運動量が改善された1日の摂取量200~300mgを食材から摂るとなると鰯(1尾約100g)を40~50尾食べなければなりません。

現実的に難しいのでサプリメントなど健康食品から摂取することをおすすめします。

コエンザイムQ10の摂取目安量

コエンザイムQ10は必須栄養素ではなく厚生労働省では1日の推奨摂取基準は設けらえていません。心臓疾患者に処方される医薬品ユビデカレノンとしては1日30mgが上限とされています。

健康食品としては(財)日本健康・栄養食品協が検証したデータを基に設定された1日摂取目安量の上限値は300mg以下となります。

カルニチン

カルニチンはL-カルニチン、L-アセチルカルニチン共に精子の濃度、形態を改善したと研究結果があります。ただし精子量の改善が見られた研究結果はありませんでした。

カルニチンはアミノ酸由来でL-カルニチン、L-アセチルカルニチン、L-プロピオニルカルニチンなどの化合物の総称です。

カルニチンは男性の精子の成熟、運動性、形成に関与する可能性があるとされ酸化ストレスを軽減し女性の卵子の成長、成熟を改善される可能性があるとされ研究者に妊娠率の可能性があるか注目されている成分です。

カルニチンを多く含む食材

L-カルニチンは特に動物性食品、赤肉類、乳製品に多く含まれます。

食材カルニチン
羊肉168.7mg
鶏/肝/生94mg
76mg
21mg
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

※可食部100㎎あたり

カルニチンの摂取目安量

カルニチンは1日に必要な量を肝臓及び腎臓でアミノ酸のリジンとメチオニンにより分泌するためアメリカの食品栄養委員会は必須栄養素ではないと認定し推奨摂取量は定められていません。

カルニチンの耐容上限摂取量は決めれていませんがサプリメントで1日に約3g以上摂取すると吐き気、嘔吐、局部けいれん、下痢など引き起こす可能性があるとされています。

食品やサプリメントから補う場合は摂取量に注意しましょう。

まとめ

栄養素、食品で精子濃度が増加する論文では、サンプルサイズ(人数の母数)が少ないため研究を引き続き行う必要があります。

妊活を成功させるために日頃の食事摂取基準が不足していると感じている方は食事内容を見直し意識して摂りましょう。

【参考文献】
The Effect of Nutrients and Dietary Supplements on Sperm Quality Parameters: A Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Clinical Trials

Zinc concentrations and total amount of zinc in seminal plasma of infertile men with special reference to prostatic secretory function
Diet and Nutritional Factors in Male (In)fertility-Underestimated Factors
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

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